今日の作家展2001 ARTICULATE VOICE 新しい”イメージ”の可能性
武智子
武智子は、Chiko&Tokoという二人組で、音楽制作や子供向けワークショップ、キャ
ラクターグッズやアートブックの制作などをヨーロッパ各地で幅広く展開し、ポップ
な親しみやすさとインターラクティヴィティが広い世代の共感を得る一方、武智子個
人としてのアートプロジェクト「Dutch wife/Dutch life」を展開しており、今回は
後者での参加となる。同プロジェクトは、システム化された資本主義社会において、
個として生きるための本来の価値を再確認し、他者とのコミュニケーションを構築す
るためのメディアミックス・プロジェクトである。自らの家族のルーツと関係に纏わ
るドキュメンタリー・ビデオでは、胎内回帰的な安堵と自己存在の果敢なさが映像の
襞に揺れ動く様が強度をもって描かれる。パフォーマンスでは、コンピュータで着用
者の身体パターンを割り出した衣装タイプのカスタムオーダー“ダッチ・ワイフ”を
公開制作、武自身や複数パフォーマーが着用し、映像とサウンドを駆使して緻密かつ
大スケールに構成されたパフォーマンスを行う。本展では、衣装と映像から成るイン
スタレーションで同プロジェクトを紹介する。
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©Take Tomoko photo=Roy Tylor 武智子 《ダッチワイフ18号、コードネーム デルフィン》 1998
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