今日の作家展2001 ARTICULATE VOICE 新しい”イメージ”の可能性
横溝静
横溝静の仕事は一貫して、自身の日常の中から自己存在と世界/他者の在り方を思索
し、ひいては自身の仮説に基いた両者の関係を、カメラを通して確認するというもの
である。1995年から97年には、友人たちの眠る姿を同じ部屋の中で闇の中で撮影した
「Sleeping」シリーズを制作。闇の中で一個の「もの」と化した人間を撮るという意
図で始められたプロジェクトであったが、闇の中に横たわって眠る友人の、すでに世
界を共有しない無関心な身体に、自分に向かって無防備に開かれた圧倒的な親密さを
発見する(横溝自身の言葉より引用)。1998年から2001年にかけては「Stranger」シ
リーズを制作。全くの見知らぬ他人に手紙を送り、或る夜の指定の時間にその人の家
の前にカメラを設置、手紙に答えて窓辺に立った人を窓越しに撮影した。それは、何
らかの共通性による「親密さ」が全く介在しない他人同志が対面した時、そこに成立
するものは何かを探ろうとする試みである。このプロジェクトは、ロンドン、ストッ
クホルム、ベルリン、パリ、ニューヨーク、広島、と作家にとっても未知の都市を含
めた各地で2年間に渡って行われた。本展ではこの「Stranger」シリーズを展示す
る。
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©Shizuka Yokomizo 横溝静 《Stranger》 1999
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