アーティスト・イン・ミュージアム横浜2006映画上映会 「動く絵」の冒険 越境するアニメーション フィッシンガー、荻野茂二から石田尚志へ
   
 
3月3日(土)
13:00 a 描くこと
15:30 b 視点の移動
17:30 c モティーフへの偏執
3月4日(日)
13:30 d 絵の音楽
15:30 e 石田尚志映像個展
17:00 トークライブ
3月10日(土)
13:30 f 白昼夢へ
15:30 g 生を想う死

石田尚志映像ワークショップ「動く絵」
石田尚志「生成する壁」展示

2007.3/3(土),4(日),10(土) 横浜美術館レクチャーホール

入場料
3日間通し券 ( 全7プログラム) ¥1,900 ( 50枚限定、当館ミュージアムショップにて前売券発売中)
1プログラム券 ¥500 ( 当日券のみ) ※トークライブは無料

※各プログラム上映開始20分前よりホール入口にて券売・開場します。( 各回入替制)  


表現者の欲望を開示する、約60の実験の痕跡ー

2006年11月から開催中の「アーティスト・イン・ミュージアム横浜2006 石田尚志・映像制作プロジェクト 生成する壁」の一環として、石田尚志の映像制作の基調をなす「アニメーション」をテーマにした映画上映会を開催します。
アニメーションは、映画の一ジャンルとみなされがちですが、「パラパラアニメ」の例もあるように、原理的には映画の誕生よりもはるか以前から親しまれてきたものです。以降、現代に至るまで、表現者にとってきわめて刺激的な実験の場として、技術面での試行錯誤や表現の領域横断を繰り返しながら豊かな果実を生み出してきました。アーティストたちの様々な欲望の具現化ともいえるそれらの「動く絵」には、映像表現の本質とその越境の可能性とが端的に映し出されています。
この映画上映会では、石田尚志による今回の滞在制作作品を含む「石田尚志映像個展」に加え、石田の映像制作の原点ともいえる1920年代のアヴァンギャルドシネマから現代の様々な領域で活動するアーティストの作品まで約60タイトルの短編アニメーションを一挙上映します。
表現領域、視点、時間、日常、生と死・・・。 様々な枠組みを越えて、新しい世界に私たちをいざなってくれる「アニメーション」表現の広大な沃野の一端をお楽しみ下さい。

 
 

主催
横浜美術館(横浜市芸術文化振興財団)
助成
財団法人地域創造
芸術文化振興基金
機材協力
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
協力
石田尚志事務所
(有)トリガーデバイス

西村智弘
祢津悠紀

写真
上・下:石田尚志《生成する壁》(仮題)
中 央:右より、43・12・51・57・33・34・28・1・27・53

※数字は各作品に付された番号に対応。

   
作品画像
 
 

a DRAWING

描くこと
3/3 sat. 13:30-14:50  8作品  約80分 
アニメーションは、「動く絵」。この主題に最も純粋に、最も端的な形で向き合ったアーティストたちによる、「描く」という行為への執着、線と動きの探求。
1. LOVE SONG スタン・ブラッケージ
2001年/11分/16mm
2. ブリンキティ・ブランク(線と色の即興詩) 
ノーマン・マクラレン
1955年/5分/16mm
3. 69 ロバート・ブリア
1968年/5分/16mm
4. STONE 相原信洋
1975年/11分/16mm
5. 破滅への歩み ジョルジュ・シュウィツゲーベル
1992年/4分/16mm
6. 闇を見つめる羽根 辻 直之
2003年/17分/16mm
7. 人のかたち 能瀬大助
1998年/20分/video(8mm)
8. private drawing 高木正勝
2003年/5分/video

c COLLAGE

モティーフへの偏執
3/3 sat. 17:30-18:50  9作品  約90分
アニメーションは、集積/反復の手法を武器にして、モティーフを凝視し、解体する。既存のイメージの引用による、描かれざるアニメーション。

17. ランナウェイ スタンディッシュ・ローダー

1969年/6分/16mm
18. フランク・フィルム フランク・モーリス
1973年/9分/16mm
19. 石の詩 松本俊夫
1963年/30分/16mm
20. ATOMAN(アートマン) 松本俊夫
1975年/11分/16mm
21. T,O,U,C,H,I,N,G ポール・シャリッツ
1968年/12分/16mm
22. スプロケットホール、エッジレタリング、ゴミなどがあらわれるフィルム ジョージ・ランドウ
1965-66年/4分/16mm
23. MODEL 手塚 眞
1987年/9分/16mm
24. 映画 Le cinema 奥山順市
1975年/5分/16mm
25. 人生 ドミニク・ノヘース
1984年/5分/16mm

e SOLO-EXHIBITION

石田尚志映像個展
3/4 sun.  15:30-16:30  8作品  約60分
今回の滞在制作作品《生成する壁》(仮称)のラッシュ版のプレミア上映を含む、最初期から新作までの石田尚志初の映像個展。
35. 絵巻 
1995年/7分/video(8mm)
36. 絵巻その2 
1996年/5分/video(8mm)
37. 部屋/形態 
1999年/7分/16mm
38. フーガの技法 
2001年/19分/16mm
39. 絵馬・絵巻 
2003年/6分/16mm
40. 絵馬・絵巻2 
2006年/7分/16mm
41. 椅子とスクリーン 
2002年/9分/video
42. 生成する壁(仮題)【ラッシュバージョン】 
2007年/時間未定/video

g BODY

生を想う死
3/10 sat.  15:30-16:50  8作品  約80分
ラテン語のANIMA(霊魂)を語源とするアニメーションは、物体や描かれたものに動きを与えて命を宿す秘術。生と死のありさまの観察者=表現者たち。
51. ムラッティの行進! オスカー・フィッシンガー
1934年/3分/16mm
52. お隣どうし ノーマン・マクラレン
1952年/8分/16mm
53. 砂の城 コ・ホードマン
1977年/13分/16mm
54.  イジィ・トルンカ
1966年/19分/video(35mm)
55. ハーピア ラウル・セルヴェ
1979年/9分/video(35mm)
56. 自然の歴史(組曲) ヤン・シュヴァンクマイエル
1967年/9分/video(35mm)
57.  小瀬村真美
2003年/10分/video
58. モスライト スタン・ブラッケージ
1963年/4分/16mm

※ プログラム終了後、「スタジオトーク 石田尚志×祢津悠紀」を開催します。
17:30-18:30 アートギャラリー2
詳細は、下記「展示」の欄をごらんください。

b SHIFTING

視点の移動
3/3 sat. 15:30-16:50  8作品  約80分
アニメーションは動きのマジック。「見る」という日常的行為における知覚システムを破壊しながら、果てしなく突き進んでいく、スクリーンの中の主体。
9. コズミック・ズーム エヴァ・サズ
1968年/8分/16mm
10. シフト−断層 松本俊夫
1982年/9分/16mm
11. A Little Planet 〜小さな惑星〜 宮崎 淳
2002年/7分/16mm
12. DRILL 伊藤高志
1983年/5分/16mm
13. SPACY 伊藤高志
1981年/10分/16mm
14. ジャンピング 手塚治虫
1984年/6分/video
15. MA: THE STONES HAVE MOVED 飯村隆彦
2002年/10分/video
16. GRV1778 groovisions
2002年/21分/video


d ABSTRACTION

絵の音楽
3/4 sun.  13:30-15:00  9作家  約90分
アニメーションは、最も純化した表現の形として「音楽」を志向する。光と音の饗宴がおりなす抽象の世界。
26. 荻野茂二の抽象アニメーション集(「開花」ほか) 
荻野茂二
1935年/時間未定
27. オパス1 ほか(series) ヴァルター・ルットマン
1920-23年/約20分/16mm
28. 対角線交響楽 ヴィキング・エッゲリンク
1923-25年/6分/16mm
29. リズム21 ほか(series) ハンス・リヒター
1923年頃/約8分/16mm
30. スタディNo.5 ほか(series) 
オスカー・フィッシンガー
1930-32年/約15分/16mm
31. ラピス ジェイムズ・ホイットニー
1963-64年/10分/16mm
32. 空間の粒子 レン・ライ
1979年/4分/16mm
33. 我が映画旋律 奥山順市
1980年/6分/16mm
34. 青い手すりのある石段 西村智弘
1990年/6分/video(8mm)

f FANTASY

白昼夢へ
3/10 sat. 13:30-14:55 8作品 約85分
アニメーションは私たちを現実の外へと誘う。「めまい」「まどろみ」・・・表現者の幻視と妄想がおりなす、日常の隙間の世界。
43. アネミック・シネマ マルセル・デュシャン
1926年/7分/16mm
44. アスパラガス スーザン・ピット
1974-78年/18分/16mm
45. みみず物語 黒坂圭太
1989年/15分/16mm
46. 3つの雲 辻 直之
2005年/13分/16mm
47. 蠕虫舞手 和田 淳
2003年/7分/video
48. にっぽんの台所 束芋
1999年/5分/video
49. 幼視景−序説 田名網敬一
1978年/12分/16mm
50. 映像 相原信洋
1987年/6分/16mm

 

トークライブ
3/4 sun.  17:00-18:30
映像をはじめ様々なジャンルで批評活動を展開する西村智弘、石田尚志《フーガの技法》をはじめとする映像作品の製作事業に取り組んできた越後谷卓司。石田を含めた3人により、映像、アニメーション表現の変遷と、その可能性について語ります。
西村智弘(にしむら・ともひろ)
映像・現代美術評論家。
1963年生まれ。イメージフォーラム付属映像研究所在学中の1989年から映像作品を制作。1993年、美術出版社主催「芸術評論一般公募」入選。以降、現代美術および映像分野に関する批評、文筆、キュレーションを中心に活動を展開。共編著に『スーパーアヴァンギャルド映像術』(フィルムアート社)、共著に『映像表現のオルタナティヴ』(森話社)など。
越後谷卓司(えちごや・たかし)
愛知芸術文化センター・文化情報センター主任学芸員。
1964年生まれ。愛知芸術文化センターでの映画上映・映像作品制作などの継続的活動は、日本における公共機関の映像分野の取り組みにおいて最も注目される事例の一つ。また映像・映画史研究者として、フィルムアート社の『Cine Lesson』シリーズ、共著『映画は世界を記録する』(森話社)など、執筆多数。

※ トーク終了後、作家、講師を囲んで交流会をおこないます。ぜひご参加ください。
18:30-19:30 アートギャラリー2(予定)

 

※ 満席となった場合は締切とさせていただきます。
※ やむを得ぬ事情によりプログラムの時間・内容が変更となる場合がありますので、あらかじめご了承下さい。
※ 作品データ末尾の16mm/videoは、上映に用いるフォーマットの表記です。( )内表記はオリジナルフォーマット。

このページのtopへ


石田尚志映像ワークショップ「動く絵」

石田尚志の映像作品に対する思いに触れるワークショップです。初回は、映画上映会eプログラム「石田尚志映像個展」を鑑賞し、トークライブを聴きます。2回目以降は、講義を交え、アニメーションの様々な手法の体験、ビデオや16mmフィルムを使った制作などを通して石田の映像表現の世界に触れます。
第1回 3/4(日)15:30〜18:30 映画会鑑賞・トークライブ聴講 
第2回 3/17(土)10:10〜16:10(昼休1h) おどろき盤制作
第3回 3/18(日)10:10〜16:10(昼休1h) ドローイングアニメーション制作
第4回 3/25(日)10:10〜16:10(昼休1h) キネカリグラフィ制作
※ワークショップご参加の方には、映画会全プログラムをご覧いただける「3日間通し券」が付いています。
参加費:10,000円 定員:20名 対象:満12歳以上 
申し込み方法:往復ハガキ(1人1枚)に、ワークショップ名(動く絵)、郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号を明記の上、横浜美術館 市民のアトリエまでお送りください。
申込締切日:2/23(必着)
※応募者多数場合は抽選とさせていただきます。
お申込み/お問合せ
横浜美術館 市民のアトリエ
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい3-4-1 
TEL:045-221-0366

石田尚志『生成する壁』展示

石田尚志が当館企画展「水の情景−モネ、大観から現代まで」<会期:2007年4/21(土)-7/1(日)>に出品する新作映像作品を制作していたスタジオを公開します。石田が描き重ねてきた壁面へのドローイングの痕跡を間近にご覧いただくとともに、約4ヶ月にわたる制作過程の記録映像と写真、資料等を展示します。
会期:2007年2/24(土)-3/10(土) 10:00〜18:00
会場:横浜美術館アートギャラリー2 入場無料
<スタジオトーク 石田尚志×祢津悠紀>
滞在制作をおこなった石田と、その制作過程のすべてを共有してきたアシスタント祢津とが、記録映像を交えて制作秘話を披露します。
3/10(土) 17:30-18:30 
アートギャラリー2 聴講無料(先着30名)

制作風景

美術館での制作(2006年11月〜2007年1月)の様子


石田尚志(いしだ・たかし)

1972年東京都生まれ。慶応義塾高等学校中退。イメージフォーラム付属映像研究所第19期修了。有機的な線描による抽象絵画の制作過程をコマ単位の撮影によってアニメーション化する映像作家・美術家。窓から光の差す室内の壁面一杯に抽象絵画が展開する映像作品《部屋/形態》(’99)がイメージフォーラム・フェスティバル’99特選。以降、バッハの同題曲の主題展開を追った愛知芸術文化センター製作による《フーガの技法》(’01)や、カナダ・イメージズ映画祭最優秀国際映画賞受賞作品《椅子とスクリーン》(’02)などが国内外の多くの国際映画祭で上映されている。また、巻物状の絵画とその絵画の生成映像とを組み合わせた世田谷美術館でのインスタレーション(’03)など、巧緻な線描とその展開の妙、そしてその背後に横たわる行為や時間の堆積が、窒息しそうなほどの濃密な世界を創出する。さらにはサウンドアーティストの足立智美や詩人の吉増剛造といった他分野の表現者とのライブセッションに積極的に取り組むなど、領域を自在に横断しながらの表現活動を展開している。現在、多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科講師。東京都世田谷区在住。


 

作品提供者 ※数字は各作品に付された番号に対応
東京国立近代美術館フィルムセンター 26
愛知芸術文化センター 38
イメージフォーラム 4・5・10・12・32
LIGHT CONE(仏) 27・29・30
株式会社ミストラルジャパン 1
株式会社手塚プロダクション 14
チェスキー・ケー 54・56
CHEB CAFE´ 55
飯村隆彦映像研究所 15
石田尚志事務所 35・36・37・38・39・40・42
作家各氏 7・8・11・16・34・47・57
上記以外は横浜美術館蔵

 

体感!!アートの生まれる現場

アーティストが横浜美術館を中心に長期滞在しながら作品を制作し、様々な活動を行うLIVE感覚 満載のアートプロジェクト。2005年から始動し、現在までに6名のアーティストが参加しました。

これまでの活動や最新情報はこちら

 

このページのtopへ


Copyright(C) YOKOHAMA MUSEUM OF ART 2007