日本×画展 http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/ ja 2006-09-13T16:28:12+09:00 http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/archives/2006/09/99.html  9月9日(土)、「邦楽、美術館をジャック!」の最終回が、中村仁美(なかむら・ひとみ)さんの篳篥(ひちりき)の音色とともに始まりました。このイベントは、「ジャック」の名にふさわしく、美術館のいろいろなところから奏者が登場する仕掛。写真展示室前の回廊から「日本×画展」の展示室へと進んできた篳篥の音が消える頃に、仲嶺伸吾(なかみね・しんご)さんの歌と三線が響き出す、といったぐあいです。奥田雅楽之一(おくだ・うたのいち)さんの箏(そう)だけは事前の設置が必要なため、みなさん、箏の前でわくわくと待機するかたちとなりました。

 身体のなかに楽器をもっている人がいるのだなと思わせる不思議な声で、中上清さんの展示空間を広げていくように歌いあげる仲嶺さん。

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 スクリーンの背後に坐り、自身のシルエットと箏の音色で小瀬村さんの《四季草花図》にとけ込んだ奥田さん。

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 中村ケンゴさんの1点1点が音符とダンスをはじめそうな曲を軽快に奏でる中村仁美さん。

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 「日本×画展」を舞台に進む音のバトンタッチは、エンディングのセッションへと収斂(しゅうれん)していきました。

 近代日本画と現代アーティストのコラボレーションである「日本×画展」は、横浜能楽堂と共同で企画した「ジャック」によって、美術と邦楽という2つの芸術形態が共鳴する場に発展しました。美術館が社会に在る意味が少しずつ変質していく時代にあって、そこで催されるイベントも色とりどりです。「日本×画展」の催しはこれでおしまいです。次回企画展「アイドル!」では、さて、何が飛びだすことやら?

(横浜美術館学芸員 坂本恭子)

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gaten 2006-09-13T16:28:12+09:00
邦楽、美術館をジャック! No.2 http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/archives/2006/09/no2.html  9月4日(月)の夜、尺八の音色がグランド・ギャラリーに響いて、「邦楽、美術館をジャック!」の2回目は、始まりました。
 初め、「日本×画展」の展示室前に三々五々たたずむ人々には、音自体がまるで妖しい生き物であるかのような神秘的な音色が聞こえてきても、奏者の姿は見えませんでした。やがて、尺八を演奏しながら回廊をゆっくり進むジーンズ姿の藤原道山(ふじわら・どうざん)さんが現れました。藤原さんが、展示室を巡りながら、時に力強くシャープに、時に繊細で柔らかく尺八を奏でると、「これが尺八?」と思えるほど透明感のある音色や、倍音を含む複雑な音色など、多彩な音が繰り出されました。

060904邦楽ジャック4.JPG藤原道山さん

 つづくは、仲嶺伸吾(なかみね・しんご)さんによる沖縄の歌と三線(さんしん)の演奏。少しあらたまった琉球衣裳に身を包んだ仲嶺さんは、小瀬村真美さんの展示セクションにある畳に座ったり、松井冬子さんの作品前に正座したりして、三線の暖かみのある音色とたっぷりした声量で、琉球音楽が持つ独特の音階による曲を演奏しました。

060904邦楽ジャック2.JPG仲嶺伸吾さん

 三人目のソリストは、中村仁美(なかむら・ひとみ)さんです。1000年の時を越えた篳篥(ひちりき)の音が、空間をまるごと包み込むように、人々を引きこみました。
 最後に、三人によるジャム・セッションが、企画展示室ホワイエに展示された藤井雷さんの《絵手紙》の前で行われました。仲嶺さんは、少しカジュアルな衣裳に着替えて素足で登場。三線に、尺八や篳篥が呼応した「安里屋ゆんた」が演奏されると、観客の中に思わず踊り出す人もいて、会場は琉球モードで盛り上がりました。

060904邦楽ジャック.JPG三者によるジャム・セッション

 舞台も客席もなく、奏者が会場を移動するこのイベントは、作品を見ながら、演奏者の息づかいを目の当たりにすることができます。まさに、わくわくするライブの醍醐味。観客は客席から立ち上がって大声を上げることはないけれど、会場には、和楽器の音による不思議な一体感が醸成されていました。
 「邦楽、美術館をジャック!」は、9月9日(土)が第3回目、最後となります。出演は、琴の奥田雅楽之一(おくだ・うたのいち)さん、歌・三線の仲嶺伸吾さん、篳篥の中村仁美さんの顔合わせです。またひと味違った新鮮な世界が生まれることでしょう。こちらもどうぞお楽しみに。美術館のミュージアムショップと能楽堂でチケット(2000円)を好評発売中です。是非、ご来館ください。  (横浜美術館学芸員 八柳サエ)

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gaten 2006-09-06T10:08:25+09:00
アーティスト・クロストーク 藤井雷×松井冬子 http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/archives/2006/09/post_4.html  さわやかな風が立ちはじめた好天の9月3日(日)午後2時前、「日本×画展」の展示室前は、既に立錐の余地もないほどのお客様が集まり、熱気に満ちていました。この午後、最後のアーティスト・クロストークが開催されました。お待ちかねの皆様の前に、この日の主役、松井冬子さんと藤井雷さんを御案内すると、和装のあでやかな松井さんの姿に、場内から溜息(ためいき)が漏れたように思えました。

全体像.JPG展示室前のクロストーク会場

 トークはまず、お二人の制作過程の違いに関連して、下図の話から。
 松井さんは、描こうとするイメージを明確にさせ、必要と考える写生を行うことから制作が始まるといいます。《世界中の子と友達になれる》(2004年)は樹海に泊まり込んでの写生、尾長鶏(おながどり)を描いた新作《引き起こされた不足あるいは過剰》のためには、やはり尾長鶏を飼う人を訪ねて泊まりがけで写生をするという厳格さです。それから取りかかる下図は推敲(すいこう)を重ねて仕上げる、「制作上最も重要なプロセス」と松井さん。大下図、本画へと展開して完成度を極めます。一方の藤井さんは、下図は一切描かないといいます。一発勝負、筆の走るままに描くのが藤井流、生な自分がその筆跡にさらけだされていくかのようです。
 最初は、少々緊張していた様子のお二人でしたが、生活スタイルの違いに話題がおよんで、藤井さんが朝型、松井さんが夜中に集中して描く徹底した夜型と判ると、二人の好対照が会場の笑いを誘う和やかなムードになりました。

松井氏.JPG松井冬子さん

藤井氏.JPG藤井雷さん

 最後に会場から質問を受けました。「光についてどう思われますか」「死についてどう思われますか」など、抽象的な質問が多い印象でしたが、お二人は真剣に答えていました。
 まだお二人の話を聞きたいという、なごりおしい雰囲気の中、予定時間を過ぎたところでトークは終了しました。引き続き、カフェ小倉山でサイン会が行われ、長い列を作ってサインを求める方々は自分の番になると、松井さん、藤井さんに直に接して言葉を交わし握手をし、贈り物を渡すなど、短い時間をそれぞれに、貴重な機会として充実させている様子がうかがえました。

 本展のクロストークは、作品を前にしてアーティスト同士が語り合う会として企画されました。今回は、大変大勢の方にお集まりいただけて盛会でした。一方で、展示室前の会場は少々窮屈で、作品保全上の気遣いもありました。ご参加いただいた皆様に最後までご協力いただき感謝申し上げます。(横浜美術館学芸員 八柳サエ)

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gaten 2006-09-03T16:26:08+09:00
障子にマンガ、そのうえ光るよ。—しりあがり寿によるワークショップ— 出品作家集合! http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/archives/2006/08/post_3.html  8月25日(金)の午後2時から4時まで、グランド・ギャラリーを会場に、しりあがり寿さんのワークショップ「障子にマンガ、その上光るよ。」が開催されました。描くにあたっての約束事は8月2日(水)ランドマークプラザで行われた同ワークショップと同じで、事前申込と抽選によって決まった参加者20組、小学生とその保護者の皆さんが、「ミナトくん」「ミライちゃん」の一日を描きました。

1WS_GG.JPG
グランド・ギャラリー ワークショップ会場風景

 今回は、しりあがりさん自身も筆をふるったほか、「日本×画展」の出品作家の方々が、障子紙に墨で思い思いの絵を描きました。参加者の方がそれぞれに描いた絵を前に、どんな思いで描いたかなどしりあがりさんと話す短いトークは、障子マンガの魅力を伝えていました。

2shiriagari2.JPGしりあがり寿さん

3rai1.JPG藤井雷さん

4kengo.jpg中村ケンゴさん


 当日は、夜間開館日。ワークショップ終了後、中に明かりを灯した障子マンガを、美術館前広場に並べました。障子マンガは、石貼りの美術館の建物と好対照を見せて大きな行灯(あんどん)のように夏の宵に浮かび上がっていました。

5P1010108.JPG美術館前広場 障子マンガ設置風景

 これらの障子マンガは、引き続き明かりを灯してグランド・ギャラリーに展示しています。しりあがりさんをはじめ、藤井雷さん、松井冬子さん、中村ケンゴさん、小瀬村真美さん、それぞれの作品制作とは全く別の切り口で描かれたこれらのマンガは、ちょっとレアもの、必見です。展示は会期終了の9月20日(水)まで。是非、見にいらしてください。  (横浜美術館学芸員 八柳サエ)

!砂山典子さん、登場!!
砂山典子氏.JPG

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gaten 2006-08-30T14:37:33+09:00
美術館、ジャックされる! no.1 http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/archives/2006/08/no1.html  「美術館がジャックされる!」
 なにやら美術館で不穏な事件がおこったみたいですが、ご安心ください。美術館をジャックしたのは、邦楽です。「邦楽」、つまり日本の伝統音楽。
 日本×画展の会期中におこなわれる「わくわくイベント」のひとつとして、横浜美術館・横浜能楽堂共同企画ライブ「邦楽、美術館をジャック!」が開催されます。美術館と能楽堂がはじめてジョイントする企画で、その第1回目が、8月20日(日)に美術館でおこなわれました。
 閉館後の午後6時30分に開演。館内にはいると、3階の展示室の方から、すぐさま、妙なる笛の音が聞こえてきます。通常のコンサートと異なり、客席も座席指定もありません。お客さんは、日本×画展の展示室に入って作品を鑑賞しながら、美術館の各所でくり広げられる和楽器の即興演奏に耳をかたむけます。
 今回は、新進気鋭の若手邦楽家3名が競演しました。笛の一噲幸弘(いっそう・ゆきひろ)さん、三味線の新内剛士(しんない・たけし)さん、篳篥(ひちりき)の中村仁美(なかむら・ひとみ)さんが、その3名の演奏家です。みずみずしい独奏の後、終演間際には、はげしくも繊細なジャム・セッションがあり、じつに新鮮な2時間でした。
 小瀬村真美さんと松井冬子さんの作品の前で情緒あふれる新内節を披露した新内剛士さんは、しりあがり寿さんの展示空間では、一転、映画「スティング」のテーマ音楽を、中村ケンゴさんの作品の前では、ジャズのスタンダード・ナンバー「Take Five」を三味線で演奏し、お客さんを和ませました。

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「オレの王国、こんなにデカイよ。」のなかで演奏する新内さん。

藤井雷さんの「絵手紙」の前で、最後におよそ15分にわたってくり広げられた緊張感に満ちたジャム・セッションは、和楽器の豊かな可能性を示してくれました。

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《絵手紙》の前で演奏する一噲さん、新内さん、中村さん(左から順に)。

 「邦楽、美術館をジャック!」は、9月にもおこなわれます。9月4日(月)は歌、三線の仲嶺伸吾(なかみね・しんご)さん、中村仁美さん、尺八の藤原道山(ふじわら・どうざん)さんが、9月9日(土)は歌、箏、三絃の奥田雅楽之一(おくだ・うたのいち)さん、仲嶺伸吾さん、中村仁美さんが、日本×画展に触発されて、和楽器のすばらしい音色を響かせる予定です。美術館のミュージアムショップと能楽堂でチケット(2000円)を好評発売中です。是非、ご来館ください。
(横浜美術館主任学芸員 柏木智雄)

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gaten 2006-08-25T15:31:15+09:00
マイ・スピーチバルーン・アット・ランドマークプラザ http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/archives/2006/08/post_2.html  8月19日(日)は、中村ケンゴさんのワークショップ「マイ・スピーチバルーン・アット・ランドマークプラザ」を開催。「日本×画展」は、美術館の建物を飛び出して広がっています。

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最初に中村ケンゴさんが趣旨を説明。

 いろいろな形のスピーチバルーン(マンガの吹き出し)に「私の望むこと」を書きこんでポートレートを撮影するこのワークショップ、中村さんのそもそものコンセプトは、あるていど自我が確立している人たちを対象としています。でも、夏休みのショッピングモールとあって、お子さんを連れたご家族の参加が目立ちました。

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高いテーブルに背伸びして挑戦。

それこそ紅葉のような子どもたちの手には、用意されたスピーチバルーンはかなり大ぶりです。それを必死で支えながらの、なんともかわいい撮影となりました。

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重かった分だけ「願い」がかなうといいですね。

 それにしても、さすがマンガ大国・ニッポン。スピーチバルーンに言葉を書くこと、スピーチバルーンが「発話」を意味すること、どの位置にスピーチバルーンを掲げたら「声」に見えるかについての説明はまったく不要。年齢を問わず、だれもが軽々と表現につなげていけるというのは、考えてみるとすごい状況です。

 美術部の高校生に集まってもらった1回目(7月1日)。展覧会場で開催した2回目(7月17日)。そしてランドマークプラザでの3回目。現在、中村さんが全参加者のポートレートをまとめたポスターを制作中です。美術館での展示は8月25日(金)から。他の大勢のスピーチバルーンに囲まれた「マイ・スピーチバルーン」。みなさんのお手元にある写真とは違った表情に見えるかも? お楽しみに!
(横浜美術館学芸員 坂本恭子)

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gaten 2006-08-22T14:11:58+09:00
アーティスト・クロストーク — 小瀬村真美×中上清 http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/archives/2006/08/post_1.html  8月6日(日)はアーティスト・クロストークの2回目。今回ご登場いただいたのは、展覧会のなかでも最年長のベテラン画家・中上清さんと、デジタル技術をもちいる映像作家・小瀬村真美さんです。おふたりがどういった話題を共有しうるのか、正直ちょっと不安なはじまりでした。
 まず、お互いの作品に対する感想をご披露いただいたのち、話題にあがった作品について展示室で解説していただきました。それからホワイエ(展示室外のロビー)に戻り、「鏡」「時間と空間」「光」など、いくつかのキーワードをめぐる印象や考え方をそれぞれにうかがうかたちとなりました。

 ナルシスは自分の姿ではなく、水鏡に映った風景そのものに魅了されたのではないかという説を紹介し、床に寝かせた鏡を縁からのぞき込んだ子ども時代の思い出を語る中上さん。対して、鏡面と映像のスクリーンを重ねて考えた新作を説明する小瀬村さん。時間と空間についても、「一瞬の時間に無限の空間が現れる」という究極の状態を夢想する中上さんと、一枚一枚の写真を集積することで時間が生みだされていくのが自分の作品だと解説する小瀬村さんは、まったく別のスタンスに立っているといえます。抽象的・普遍的な「光というもの」をつねに心に置いている中上さんのお話に続けて、「これを撮影するには蛍光灯が16本必要、といったふうに光を考えざるをえない」と笑う小瀬村さん。おふたりのギャップは、なかなかに魅力的です。「ロマンチック」と「現実的」というそれぞれを如実にあらわす対照的な言葉が、中上さん、小瀬村さんご自身の口からもこぼれました。

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小瀬村さんのお話はとても「現実的」

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中上さんのお話はとても「ロマンチック」

 「クロストーク」ならぬ「パラレルトーク」とでもいうべき不思議な時間でしたが、並走するアーティストの言葉が、各々の作品を少しずつ照らしだしていくのを感じました。「日本×画展」では、「横浜美術館が所蔵する日本画を選んで展示に加える」という課題を共有するだけで、6人のアーティストの創造はあくまでも独自に展開しています。結果として生まれた展覧会場は、6つの世界をつなぎあわせた空間に見えるかもしれません。でも、それゆえに、ひとりひとりの個性が際立つことも、「パラレル」によって思いもかけなかった「クロス」が導きだされる可能性もあるでしょう。中上さんと小瀬村さんのトークは、展覧会の性格を凝縮しているようでもありました。

 予想を超える参加人数で会場を急遽ホワイエに移したため、お客さまとアーティストの「クロス」につなげるにいたらなかったのが心残りです。トーク中、みなさんから質問を募ったのですが、物理的な距離は気持ちの距離にもつながってしまいますね。次回、9月3日(日)のトーク(藤井雷さん×松井冬子さん)の会場設定は、この反省を生かして工夫したいと思います。

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アーティストおふたりとみなさんの距離が遠すぎました・・・。残念!

(横浜美術館学芸員 坂本恭子)

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gaten 2006-08-07T19:27:51+09:00
障子にマンガ、そのうえ光るよ。—しりあがり寿によるワークショップ— http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/blog/archives/2006/08/post.html  「日本×画展(にほんガテン!)」出品作家の一人、人気漫画家のしりあがり寿さんによるワークショップが、8月2日(水)、横浜美術館の隣に建つランドマークプラザ1Fフェスティバルスクエアで開催されました。ワークショップは、そのアーティストの世界に実作から触れてみる企画です。

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↑ワークショップについて説明するしりあがり寿さん。

 しりあがりさんは、障子紙に墨で描く「オレの王国」シリーズを展開しています。今回のワークショップは、障子の枠をマンガのコマに見立てるアイデアから、障子一面18コマの障子紙に、墨でマンガを描くものです。描くにあたっての約束事は2つ。1つは、右上を1コマ目として横に話を進めることです。もう1つは、今回のためにしりあがりさんが作ったオリジナル・キャラクター「ミナトくん」と「ミライちゃん」を主人公に、夏休みの1日を描くことです。1コマ目は「おはよう」と目覚め、左下18コマ目「おやすみなさい」と眠りについて1日が終わります。

 参加者は、お友達同士やお母さんとお子さんなど20組でした。水洗バケツと墨汁、筆を受け取って、4面の直方体に立つ障子それぞれの前に陣取ります。いきなり描き始める組もあれば、18コマの構想を入念に練り、絵コンテを描いてから進める組もありました。

 1コマ目の「おはよう」の次に「ごはんできてるわよ」、と御馳走を描いた小学6年生の女の子に、いつも朝食を作るお母さんは「この朝御飯の絵は理想が入ってると思いますねえ」とほほえみながら、絵の展開を見守っていました。
ごはんできてるわよ.JPG
↑「ごはんできてるわよ」から1日が展開していきます。


目覚めてすぐに宇宙人の訪問を受けて始まる1日を描いたのは、中学1年生の男の子。宇宙人が、誰かと問われて「名刺」を差し出すところがユニーク。その後宇宙人はやっつけられてしまいましたけれど。
宇宙人の来襲.JPG
↑名刺を差し出す宇宙人を描くところ。


 だんだんに完成していく障子マンガ。しりあがりさんは、その一つ一つを丁寧に講評しました。

 ピカチューのエプロンをつけた小学1年生の女の子は、虫取りに出かけた夏の1日を描きました。しりあがりさんから、捕らえたセミを逃がし、飛んでいくセミに「げんきでね」と声をかける12コマ目に、「思い切った力強い絵、こういう絵はいいですねえ。」とおほめの言葉。
寿さんとセミの女の子.JPG
↑しりあがりさんから「力強い絵」と言われています。


また、しりあがりさんの講評を受けた大学1年生の男性と同級生の女性のペアは、「墨で描く体験は初めてだったけど、こんなに楽しいものだと思いませんでした。」と語ってくれました。
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↑共同で制作する大学生ペア。

参加者はそれぞれに、しりあがりさんと障子の前で写真を撮ったり、サインをしてもらったり、ワークショップのひとときを楽しんでいました。障子マンガは、午後5時から中に明かりが灯って大型行灯のようになる演出があり、ランドマークプラザ1F フェスティバルスクエアに、8月12日まで展示されます。

 また、ワークショップの間、多くの人々が立ち止まって障子マンガに見入っていました。「子どもはいいな。テクニックに走らないから線が新鮮!」と話す人もありましたし、わたしも描きたい!との声も寄せられました。しりあがり寿ワークショップ「障子にマンガ、そのうえ光るよ。」は、8月25日(金)に横浜美術館でも開催されます。出品作家全員が、障子マンガを描く予定です。(参加は事前申し込みが必要です。申込締切は8月11日必着。くわしくは日本×画展ホームページわくわくイベントをご覧ください。)

 「日本×画展(にほんガテン!)」でしりあがりさんは、横浜美術館で一番天井が高い、11メートルの高さがある第5展示室の、天井から床までまるごと全部を障子紙でおおい、墨だけで絵を描いて「オレの王国、こんなにデカイよ。」を完成させました。一歩足を踏み入れると、しりあがりさんの墨絵に全身が包まれます。しりあがりさんの絵を見ていると、ふっと笑いがこぼれ、こだわりから解放されるような心地よさに誘われます。この不思議な世界をどうぞ体験しにいらしてください。

 なお、ランドマークプラザでは、「日本×画展(にほんガテン!)」出品作家小瀬村真美さんの作品を8月27日(日)まで1Fガーデンスクエアで上映する他、8月19日(土)午後1時より、同じく出品作家中村ケンゴさんのワークショップ「マイ・スピーチバルーン・イン・ヨコハマ」(場所は1Fガーデンスクエア、自由参加で先着30名)が開催されます。     (横浜美術館学芸員 八柳サエ)

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gaten 2006-08-04T15:14:36+09:00