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【調査地:藤沢・常光寺、茅ヶ崎・ノグチ旧居跡、菱沼海岸】
電車に長いこと揺られ、都会の喧騒を離れて小さな駅に降り立つ。今回の調査場所となった藤沢も、茅ヶ崎も、何よりも印象深かったのが、開けた空の広さであった。高い建物が全く目に付かず、豊かな緑に囲まれ、のどかな時間が流れている。特に、イサム・ノグチが幼少時代を過ごした茅ヶ崎の地には、海岸沿いの街特有の風通しの良い、軽やかな空気が漂っていた。
イサム・ノグチの彫刻の周りには、独特のエネルギーが流れている。そのエネルギーは、置かれるべき場所に、彫刻が置かれたときに、最大限の輝きを放つようである。以前、牟礼の生前のアトリエに足を運んだとき、そう強く感じたのを覚えている。彼が生活した空間には、常に場所へのこだわりが見てとれるようだ。茅ヶ崎、アメリカ、鎌倉、牟礼。日本の各地と異国の地を往き来する人生を歩んだイサム・ノグチは、場所や空間に、常に意識を配っていたのではないか、と思う。今回、ゆかりの地である茅ヶ崎の地を訪れてみて、イサム・ノグチの研ぎ澄まされた場所への感覚の原点は、ここの豊かな自然にあったのか、と頷ける調査となった。(横浜美術館市民ボランティア 匿名希望)
投稿者 noguchi : 2006年05月24日 21:17