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2006年12月27日

アーティストトークレポート

12月17日(日)、3ヶ月の滞在制作期間の折り返し地点となるこの日、石田尚志さんによるアーティストトークを開催しました。

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トークは、石田さんの制作活動の出発点となる14歳頃に描いた油彩画《バベルの塔》についてのお話から始まりました。バベルの塔は旧約聖書創世記に登場する巨大な塔で、ピーテル・ブリューゲルが描いた作品はよく知られています。人間の欲望とその人間が行き着くところの臨界点、限界、崩壊の象徴であるバベルの塔は、石田さんにとって興味深い題材だったそうです。バベルの塔を描く過程で、遠近法と時間について考え始めるとともに、「描きあげた塔の中に入ってみたい」という欲望が生まれ、その後もバベルの塔をテーマにした制作と絵画に対しての考察が続きます。現在、映像という手段で作品を制作する感覚は、塔をつくった王のポジションとして塔の中をあがっていく感覚に非常に近いものがあるそうです。

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↑石田尚志《バベルの塔》1986年 油彩

その後、高校を中退、沖縄での生活を経て、石田さんの制作は絵画からパフォーマンス、そして90年代後半からの映像制作へ移行、筆跡だけで描く手法へと展開していくお話が続き、これまで制作した代表的な映像作品のダイジェスト版を上映しながら、現在の作品スタイルについて解説していただきました。
トーク後半は、AIMY滞在制作の現状報告へ。スタジオ内に設置している中継カメラで録画した制作風景を早送りで再生しながら滞在制作1ヶ月半を振り返りました。今回の「水」をテーマにしたアニメーションへの取り組みついて、また美術館での制作についての感想をお聞きしました。そして最後に、この1ヵ月半で撮りためた編集前の映像を初公開。幻の上映会となりました。

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アーティストトークでご紹介した石田さんの《バベルの塔》をはじめとする現在までの作品や活動をまとめたポートフォリオ、代表作品ダイジェスト版映像は、AIMY会場ラウンジスペースでご覧いただくことができます。また、現在制作している映像は編集の後、3月3、4、10日に開催する映画上映会のプログラムの中でプレミア上映を予定しております。そして、4月より開催する企画展「みず展」(仮称)では、上映版とは違う形での展示を予定しております。
いずれも乞うご期待です。
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さて、早いもので、本年もあとわずかとなりました。
当館は、明日28日(木)より休館とさせていただきます。年始は1月2日(火)より開館いたします。
アーティスト・イン・ミュージアム横浜にご来場いただきました皆様、ご支援ご協力いただきました関係各位、ボランティアの皆様、それからAIMY参加アーティストの皆様、どうぞよき年をお迎えください。

投稿者 aimy : 19:11 | コメント (0)

2006年12月26日

新井卓/写真展『Half Mirror:ハーフミラー』のご案内

2006年春–夏に開催した「3人のアーティスト」の滞在作家で、期間中ダゲレオタイプ(銀板写真)でポートレイトの撮影に取り組み、同時に「新井卓展/鏡ごしのランデヴー Rendezvous on Mirror」で作品を発表した写真家の新井卓さんから、大阪での個展のご案内が届きましたのでご紹介します。

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皆様

年の瀬もいよいよ押し詰まった昨今ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、来る新年1月10日より、大阪船場のスペース・ギャラリー・ラウンディッシュにて企画展『Half Mirror:ハーフミラー』を開催する運びとなりました。
秋口から慌ただしく準備作業に追われて参りましたが、本展は新作を含むオリジナル・カラープリント10数点による構成となります。リフレクション(反映/反射)についての問題意識は同じですが、今夏の横浜美術館でのダゲレオタイプ展とはまた違った印象の展示空間になるのでは、と思います。
また、詳細は未定ですが、会期中写真研究者の小林美香さんをお招きして、ワークショップ、クロストークなども行う予定です(詳しくは、後日HPに掲載いたします)。
今回は初めての関西方面での展示となりますが、お近くにお出での折りにはぜひ足をお運びいただければ嬉しく存じます。

それでは、誠に簡単ではありますが、拙展のご案内まで。巷では風邪なども流行しているようです。寒さ厳しき折り、くれぐれもご自愛ください。
行く2006年、来る2007年も皆様にとって良い年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。

新井卓 拝

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新井卓 写真展『Half Mirror:ハーフミラー』
鏡面のなかにうつる景色、瞳のなかにうつしだされる現実

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■ 2007年1月10日(水)〜1月31日(水) 
Open 12:00〜 Close 19:00  
【日曜休廊、最終日は17:00まで】
 ※ 期間中に新井卓と小林美香 (写真研究者) によるTALKSHOW/WORK SHOPを開催いたします。詳細未定
■場所:space gallery roundish スペース・ギャラリー・ラウンディッシュ
〒541-0057 大阪市中央区北久宝寺 3-4-1 マーメイドビル4F
電話: 06-6244-0044

投稿者 aimy : 10:36 | コメント (1)

2006年12月25日

スタジオレポート(12月9日ー12月11日)

壁中央の四角形が下にむかって移動する場面をコマ撮りで撮影しました。しぶきをあげて沈んでいきます。

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今回の映像作品の制作においては、正面の他、さまざまな位置にカメラを据えつけてコマ撮りを重ねてきましたが、この場面では、天井にもカメラを設置。四角形が沈んでいく様が上からのアングルでいったいどのように写っているのか楽しみです。

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↑撮影前にカメラを天井に設置する石田さん。
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美術館のスタジオでは、石田さんが制作に没頭していますが、外では…
日曜日とクリスマスイヴがかさなった昨日は、横浜美術館の建つ‘みなとみらい地区’は、周辺のオフィスビルが全館点灯する「TOWERS Milight(タワーズミライト)」やイルミネーションで明るく照らされ、クリスマス気分が盛り上がっていました。

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↑12月24日17時頃の美術館前広場

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↑AIMY会場にもたくさんの方にご来場いただきました。

投稿者 aimy : 12:15 | コメント (0)

2006年12月22日

スタジオレポート(12月1日ー12月3日)

制作開始2ヶ月目に突入しました。
様々な変容を経て、下半分青一色で染められた壁と床。
そして、最初に描いた水平線上に水槽のような四角形が登場しました。石田さんいわく、スクリーンの形だそうです。

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↑12月1日


ペインティングと撮影が繰り返されて、2日後には…

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おー!なんと「描き始め」からは想像もできませんでした。
水平線はその位置だけを留め、青と白だけの幾何学の世界に。
石田さんは、この日を「水平線越え」と名付けました。

投稿者 aimy : 11:44 | コメント (0)

2006年12月19日

スタジオのおきて!?

スタジオ内の壁には、設計図や撮影計画などが貼られているのですが、中でも目立つのはこの「走らず歩く」と書かれた貼り紙。
焦らずにゆっくり制作しよう!ということなのでしょうか…。

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さっそく石田さんに伺ったところ、これを書いたのは、映像研究家で作家の祢津悠紀(ねつ ゆうき)さんとのこと。祢津さんは、石田さんの制作アシスタントとして、撮影のお手伝いをしたり、作業を記録したりと、石田作品の完成にむけて力を注いでいます。でも、スタジオ内は固定カメラや機材でいっぱい。慌てて作業して、それらを動かしたり壊してしまっては、作品が台無しなってしまうということで、この紙を貼り、日々「走らず歩く」を心掛けているそうです。
祢津さんの真面目さを感じとるとともに、私たちスタッフもスタジオ内での心得を学んだのでした。

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↑今日もがんばる祢津さん(左)

投稿者 aimy : 14:35 | コメント (0)

2006年12月16日

スタジオレポート(11月25日−11月26日)

「集中制作ウィーク」と名付けられたこの週。壁の両端から、石田さん独特の有機的な線が増殖を始めました。筆で少しずつ描き足しては撮影する作業が続きます。2日目には、増殖した線が正面の壁の中央近くまで達し、空間の下半分が線とブルーで埋め尽くされそうです。

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↑11月25日/壁面の左右から線描が始まり、床面も手前から青く塗られて…

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↑11月26日/壁を折返して…

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↑11月26日/最初に描いた水平線を今にも呑み込みそうです。

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さて、明日はいよいよ石田さんによる「アーティストトーク」の日です。ぜひ、横浜美術館にお出かけください。

アーティストトーク
日時:2006年12月17日(日)15:00〜16:00
会場:横浜美術館 アートギャラリー2(ラウンジスペース)
※ 当初アートギャラリー1での開催を予定していましたが、変更となりました。
出演:石田尚志  聞き手:松永真太郎(当館学芸員)
定員30名、先着順、聴講無料

投稿者 aimy : 11:27 | コメント (0)

2006年12月13日

スタジオレポート(11月19日−11月23日)

壁面奥から床面を広がってきた線が手前に到達したところで、今度は正面左右の壁を青い色が徐々にはい上がり始めました。

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あたかも部屋の中に水が流れこみ、最初に描いた水平線の位置まで満たされたかのようです。

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↑11月19日

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↑11月21日

投稿者 aimy : 13:49 | コメント (0)

2006年12月10日

石田尚志 アーティストトーク開催のご案内

来週12月17日(日)、当館アートギャラリーで滞在制作を続ける石田尚志さんによるアーティストトークを開催します。映像作家/美術家である石田さんに、自作についてはもちろん、これまで影響をうけた絵画や映像、音楽について語っていただきます。
石田尚志の世界をより深く知るまたとない機会です。どうぞお聞き逃しなく!ご来場をお待ちしております。
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アーティストトーク
日時:2006年12月17日(日)15:00〜16:00
会場:横浜美術館 アートギャラリー2(ラウンジスペース)
※ 当初アートギャラリー1での開催を予定していましたが、変更となりました。
出演:石田尚志  聞き手:松永真太郎(当館学芸員)
定員30名、先着順、聴講無料

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↑アートギャラリー内スタジオでの制作風景

投稿者 aimy : 10:16 | コメント (0)

2006年12月08日

ラウンジスペース探検 ③

これでラウンジスペースのご案内も最後になりました。
今日はスタジオに一番近い奥のコーナーと中央テーブルをご紹介します。

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ラウンジスペース奥の壁面には、石田さんの過去の作品のイメージを紹介する映像がプロジェクターで投影されています。《絵馬・絵巻2》、《部屋/形態》、《フーガの技法》などの石田さんの過去の映像作品の一部分(抜粋)と、世田谷美術館での作品展示の様子などがご覧いただけます。また、映像の横には、《絵馬・絵巻2》の原画となる絵巻が一部を開いて展示されていますので、石田さんの実際のタッチがご覧いただけます。さらにその左手には《フーガの技法》の原画が額装され展示されています。この原画は小さなもので、一般のアニメ−ション制作で使う位置合わせのパンチの穴が空いた用紙に描かれています。描き足したりコピーしたり、また白く消したりと、どんどんイメージを変化させ一枚一枚コマ撮りした枚数は実に膨大な量になります。ここではそのうちの2枚が展示されています。
そして、ラウンジ中央の白いテーブルには、石田さんのこれまでの活動がまとめられたポートフォリオ(石田さんが14歳の時に描いた絵画作品写真もファイリング!)と皆さんが会場をご覧になって感じた事や疑問に思ったこと、石田さんへのメッセージなどを自由にご記入いただける白いノートが置いてあります。


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↑こちらが、制作スタジオへの入口。
毎週月・水曜日の終日と日曜日午後3時以降は中にお入りいただけます。

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3回にわたりご案内してきたこの「ラウンジスペース」は、皆さんのご来場を機会に石田尚志さんの創作活動、それからアニメーションの原理とその魅力を知っていただくために設けられたものです。ブログではお伝えしきれない見どころ満載のスペースです。ぜひ一度足をお運びいただいて、実際に見て体験してください。

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投稿者 aimy : 13:22 | コメント (0)

2006年12月05日

スタジオレポート(11月11日)

制作開始から10日後(11/11)のスタジオ内の様子です。
壁際から手前に向けて床面をじわじわと石田さん独特のタッチが拡がってきました。
日々続けられるタッチを刻々とカメラでコマ撮りしながら制作は進みます。


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投稿者 aimy : 10:20 | コメント (0)

2006年12月02日

ラウンジスペース探検 ②

今日はラウンジスペースの人気コーナー「コマドリアニメテーブル」をご紹介します。
館内入口から入って左側にあるこのコーナー。「コマドリアニメテーブル」とは石田さんも作品制作に用いている「アニメーション」の原理を簡単に体験していただける装置です。

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テーブルの上にはカメラスタンドと「撮影」「再生」「消去」の機能を持つ3色の大きなボタンがあり、ビーズや貝殻などの素材をすきな形にならべて「撮影」、素材を移動したり形をかえてまた「撮影」…これを何度か繰返し「再生」ボタンを押すと、撮りためた1つ1つのコマがつながってアニメーションになって動きだすという仕組みです。

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楽しさ抜群のこの装置でアニメーションのしくみと魅力を感じとっていただきたいと思います。(つづく)

なお、「コマドリアニメーテーブル」の設置にあたっては、誰でも簡単にアニメーションを体験できる装置を企画開発し、また全国各地でワークショップを展開するトリガーデバイスにご協力いただきました。

投稿者 aimy : 10:56 | コメント (0)