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2005年11月04日
鉄を磨く。
今回、展示されている彫刻は、そのほとんどが鉄板と石でできています。そろそろ、会期の半ばも過ぎて、鉄板に赤いサビが目立つようになってきました。とりわけ、館外に設置した彫刻のサビは、李禹煥さんも驚くほど進行が早く、作品の外観を損なう懸念があります。海が近いからでしょうか、近年問題になっている酸性雨の影響でしょうか?すでに、展覧会のオープニングの前に2回、開会後に1回、油を塗ったのですが、サビの進行を止めることができません。 そこで、ボランティアの皆さんのご協力を得て、あらためて鉄板に油を塗ることになりました。使われる油は、ベビー・オイルです。当日は、李禹煥さんの指示のもと、ベビー・オイルをタオルに含ませて、丁寧に鉄板にすり込んでいきました。作業の様子をtvkテレビが取材し、当日の夜、9時半のニュースで放映されましたので、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。
油を塗り終えた鉄板は、まるで別の物質ように生彩を放ち、どこか生き物めいて見えてきます。当初は、館外の作品だけ油を塗る予定でしたが、李禹煥さんの要望で、館内の作品にも油を塗ることにしました。最初は、ボランティアの石垣瞳さん、片平明子さん、佐々木真理さん、上田優子さんと担当学芸員の柏木・倉石、そして李禹煥さんの7名で作業にあたっていたのですが、途中から、アーティストの屋代敏博さんとアトリエ指導員の木下も加わりました。
ちなみに屋代さんは、横浜トリエンナーレ2005の参加アーティストで、当館の「アーティスト・イン・ミュージアム 横浜」というアートプロジェクトに加わり、11月3日から、館内のオルタナティブスペースで作品を制作しています。
「アーティスト・イン・ミュージアム 横浜」の作品そして、油を塗ったことで味わいの増した李禹煥さんの作品を観に是非ご来館ください。 柏木智雄(担当学芸員)

赤いサビが目立つ「関係項──6者会議」の鉄板。

ボランティアの皆さんと李禹煥さん(右から3人目)。左端は担当学芸員。
撮影:柏木智雄
投稿者 yma : 2005年11月04日 12:05