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2005年09月23日

鉄板を切る、曲げる。 横浜市港北区新羽町・都筑区川向町

 去る9月6日、横浜市内の新羽町にある伊藤建工さんの工場で、李さんの指示にしたがって、鉄板の溶断を行いました。「関係項──ヴァイブレーション」というタイトルの彫刻になる鉄板です。予め李さんが送っておいた型紙に基づいて線が鉄板の上にひかれ、その線にそって、職人さんが溶断していきます。職人さんの手で溶断されることによって、断面に細かなブレが生じ、機械による溶断にはない味わいが生まれます。
 ついで、都筑区の川向町の大東工業さんで、鉄板の曲げ加工を行いました。巨大なプレス機で、少しずつ鉄板が曲げられていきます。李さんの意図が、職人さんにうまく伝わり、作業はまさにアーティストと職人のあうんの呼吸で進んでいきました。ここで、曲げられた鉄板は、「関係項──暗示」と「関係項──彼と彼女」という彫刻になります。
 微妙なニュアンスで曲げられた鉄板は、鉄本来の重々しさから解きはなたれ、軽やかな風情をたたえているように見えます。   柏木智雄(担当学芸員)

投稿者 yma : 13:49 | コメント (0)

2005年09月07日

鉄を見に行く。 横浜市鶴見区・港北区

鉄を見に行く。 横浜市鶴見区・港北区
 去る8月29日(月)、鉄板を使う作品の組立についての打ち合わせがあり、李禹煥さんといっしょに、鶴見の鉄材会社・土井鋼材の工場と溶接などの加工をお願いする港北区・新羽町の伊藤建工さんのところにうかがいました。李さんは鉄を見るとわくわくすると言われましたが、私たち学芸員にとっても具体的な「もの」が生み出される現場はとても刺激的です。また、長年の経験と技術をもっておられる職人さんとお話しすると、机上で想像していた不安や疑問が霧が晴れるようで、実現の道筋がはっきりと目に見えてきます。
 
今回の展覧会は、李禹煥さんがこれまでに制作した彫刻のなかでも、最大規模となる作品を、美術館前の屋外スペースに展示する予定です。高さ3メール、幅2メールの鉄板を20枚以上使って、全長約20メールにものぼる、巨大な鉄の壁が出現します。台風シーズンですが、どうにか設置日には晴れて欲しいと願っています。
 
もうひとつお知らせがあります。「李禹煥 余白の芸術」展のカタログが出来上がっています。だいたい展覧会のカタログというものは、オープンの直前に納品されることが多いのですが、今回は1か月以上も前に完成、納品されています。8月中旬から下旬にかけて私たち担当学芸員の行なった、「先取りレクチャー・李禹煥展◎予告編」を聴講された方々に販売し、ご購入された方を展覧会の内覧会にご招待いたしました。このほか、カタログはいま現在も、ミュージアム・ショップとオンライン・ショップで先行販売中です。この機会にぜひお手にとっていただければ幸いです。  倉石信乃(担当学芸員)

投稿者 yma : 15:42 | コメント (0)