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光や風に春のきざしが感じられるようになりました。2010年度の横浜美術館企画展は、3月20日から始まる「ポンペイ展 世界遺産 古代ローマ文明の奇跡」で幕を開けます。その後は印象派とエコール・ド・パリ、エドガー・ドガと19世紀後半から20世紀初頭のフランス絵画を中心とした豪華なラインアップが続きます。


一方、横浜美術館のコレクション展は、19世紀半ばから現代までの幅広い作品の魅力を伝えることができるよう、バラエティに富んだ展示となりました。「ポンペイ展」の会期に合わせて展示されるコレクションは、横浜港開港時の様子を描いた《ペルリ提督横浜上陸の図》(伝ペーター・B・W・ハイネ、1854年以降)から始まります。日本洋画の流れをたどるように、高橋由一、五姓田義松、岸田劉生、佐伯祐三、岡鹿之助、北脇昇等の油画が続き、新たな技法を学びながら油彩の表現を試みた画家の意気込みが伝わってきます。今年は長谷川潔没後30年にあたりますので、小規模ながら長谷川潔の版画の展示も見どころです。今回はこうした展開の中に、前衛作品もはめ込まれています。


人気の高いブランクーシとセザンヌのある部屋、ダリとシュルレアリスムの部屋を経て、日本画の部屋は、春から初夏へと季節感溢れる名作の饗宴で、爽やかな空気が流れています。そして最後に、下りエスカレーターで降りる前に、奥にある隠れた小部屋のような扇形の写真展示室をお見逃しないように。「写真のアメリカ:1900s−1940s」と題して、アルフレッド・スティーグリッツ、エドワード・スタイケン、エドワード・ウェストン、ベレニス・アボット、アンセル・アダムス、ポール・ストランドなどの珠玉のプリントの数々が皆様を待っています。小粒ながらぴりりと効いた写真展もどうぞお楽しみください。

コレクション展を支援していただく、横浜美術館フレンズも4月から始まります。あなたのお好きな1点を見つけるために横浜美術館へお出かけいただければ幸いです。


横浜美術館 館長 逢坂恵理子


 

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