しかしながら前途はやはりそんなに揚々としたものではなかった。北仲BRICK&北仲WHITEは今はもうない。サブプライム問題があと半年から1年ぐらい早く発覚していたらまだそのまま佇んでいてクリエーターの不夜城と化していたかもしれないけど、今はブリックと一棟の倉庫のみがいつになるか判らない再開発の再開をポツンと待っている。北仲からのクリエーターの受け皿のひとつであった日本大通りに面したZAIMも耐震補強のためクローズ。そして僕が入居している本町ビルシゴカイも実は先はあまり長くはなく、周辺の建物の家賃は決して安くない。
シゴカイボンの編集後記にも書いたけれど、僕たちクリエーターが街にできることの一つはおそらく「街に居続けること」で、居続けてさえいればいろいろなことが興る可能性がある。でも、その「居続けること」がかなり難しい。仕事の事情、会社の事情、所員の事情、家族の事情、ビルオーナーの事情、自治体の事情、社会の事情、経済の事情などなど…。そのような困難な状況の輻湊の中でぎりぎり成立しているのが、芸術不動産的な居続け方だと思っているし、その居続け方を大切にしていきたいと思っている。
ということで次回はアーツコミッション・ヨコハマが取り組んでいる芸術不動産モデル事業を紹介します。