スーパーピュア2001  〜アートはバリアを超える〜

　2001年秋、横浜がアートに染まります。現代美術の祭典横浜トリエンナーレ2001。そしてもうひとつが「スーパーピュア2001」の開催です。
　「スーパーピュア2001」は、今世界的にも注目を集めている、知的障害や視覚障害など、ハンディキャップのある作家たちの作品を国内外から集めた展覧会で、会期中には関連シンポジウムも開催します。
　展覧会では、オランダなど海外や国内の作品約200点を、横浜市内4か所の会場で展示します。シンポジウムでは、障害者のつくり出す作品が社会に与えてきた影響等を検証し、その社会的意味等を考察、現代アートの一つとして障害者アートの方向性を探ります。
　障害者のアートというと、あまりなじみではないという方が多いかと思います。彼らの作品の多くは施設の作業所等で制作されるためアートとしての評価を得ることが難しい状況にあります。日本の美術館でも障害者の作品を収集しているところは少なく、展覧会もときおり開催する程度です。しかし出品作品を見ると、その色使いや構図の斬新さ、個性豊かな表現等に驚きを覚えることでしょう。様々なハンディキャップによるバリアを超えて、彼らのつくり出す作品は、多くのことを私たちに訴えかけてくる力を持っています。
　昨今、バリアフリーということで障害者が社会に参加できるような施設整備が進められています。しかし、人の心のバリアを超えなければ、そうした施設整備の意義も浅いものになってしまうに違いありません。
　私たちが生活するなかで、心を豊かにしてくれる作品なら、それを評価していきたい。まずは、アートのような「こころ」に直接関わる分野から、ハンディキャップ（障害）のあるアーティストたちの作品を、作品として鑑賞し、批評し、評価するあたり前の作業をはじめていきたいと思います。

国内作家の絵画・立体作品の展覧会。
●会場   横浜市民ギャラリー  1、2階展示室
●会期   2001年10月15日(月)〜11月3日(土･祝) 10:00〜18:00 無休  終了しました

●会場   ヨコハマポートサイドギャラリー
●会期   2001年10月19日(金)〜11月28日(水)11:00〜18:00 休館日 木曜日、11月4日、23日

●会場   横浜ランドマークタワー 3階ロビー
●会期   2001年10月19日(金)〜11月11日(日) 10:00〜18:00 無休  終了しました

●会場   障害者スポーツ文化センター横浜ラポール 2階ラポールボックス
●会期   2001年10月31日(水)〜11月12日(月) 10:00〜17:00 休館日11月5日、6日  終了しました

●日時   2001年11月3日（土・祝）10:30〜15:30／4日（日）10:30〜15:00  終了しました
●会場   横浜美術館レクチャーホール