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2016/05/13

コンサート

連載コラム<魅惑のペルシャ音楽>その2

連載コラム「魅惑のペルシャ音楽」第2回では ビヤン・シェミラーニとケイヴァン・シェミラーニが演奏する楽器、「ザルブ」と「ダフ」をご紹介します。


第1回 「ペルシャ音楽への誘い」はこちら

 

6/25(土)14時開演「ジャン=ギアン・ケラス シルクロード・プロジェクト~横浜能楽堂で出会う中東&邦楽器」チケット販売中!

公演の詳細はこちら

 

 

第2回「イランの打楽器」

 

執筆:佐々木翔太郎


 

 「ジャン=ギアン・ケラス シルクロード・プロジェクト」ではあまりおなじみではない楽器が多数登場します。その中でもイランの打楽器であるザルブとダフについてみていきましょう。

 

 そもそもイランは地理的には中東に位置しますが、アラブ諸国とは文化が大きく異なります。例えば言葉はアラビア語ではなくペルシャ語ですし、同じイスラーム教でもスンニ派の多いアラブ諸国と違いイランではシーア派が多数を占めています。楽器に話をもどしますと、ザルブとダフはイランで古典音楽の楽器として親しまれています。くわえて近年では他ジャンルの音楽とコラボレーションすることも多く、本公演に出演するシェミラーニ兄弟と彼らの父親であるジャムシード氏も含めた「トリオ・シェミラーニ」はさまざまな作品を発表しています。


それではザルブとダフとは一体どのような楽器なのでしょうか?

まず、ザルブとはアラビア語の名称であり、イランではペルシャ語の「トンバク」という呼び方のほうが一般的です。その由来は叩いた音が「トン」、「バク」であるからという説をイランでもよく耳にします。形は酒杯型、いわゆるワイングラスのようで、グラスでいうふち側のみに皮が張られています。全体の大きさは50センチほどで、胴体はクルミの木で皮はヤギ皮などで作られることがほとんどです。奏者は座った状態で楽器を左脇に抱え、両手の指を最大限生かした演奏が特徴的です。



写真:ザルブ/ビヤン・シェミラーニ (c) Gilles Abegg
ケイヴァン・シェミラーニ① photo(C) Gilles Abegg.jpg
  















 次に、ダフはフレームドラムと呼ばれる打楽器の一種で、日本で身近なものだとタンバリンが同じ仲間にあたるでしょう。直径60センチほどの円形の木枠に片面のみ皮が張ってあり、皮はヤギ皮やプラスチックなどが使われます。また木枠の内側に多数の金属製の輪がとりつけられおり、これがダフの音色を特徴づけています。通常は両手のひらで支えて叩きますが、この時内側の輪も連動して音が鳴ります。さらに、上下に揺らすことで輪の金属音を鳴らすことも可能です。もともとダフはイランでも地方の宗教儀礼などに用いられる楽器であり、近年になって古典音楽にも導入されました。


写真:ダフ/ケイヴァン・シェミラーニ
ダフ.jpg


















さてザルブとダフ、どちらも形と音が大きく異なる楽器ですが、どちらもイランの古典音楽になくてはならない打楽器です。次回のコラムでは古典音楽の歴史にふれながらザルブとダフがどのような役割をもっているかお伝えします

 

 

 

 

 

佐々木翔太郎

 

セタール、タンブール奏者。作編曲も手掛ける。

東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。

イラン古典音楽とクルディスタン地方音楽の手ほどきをシューレシュ・ラアナーイ氏から受ける。2013年にはイランを訪れ、古典音楽から地方音楽まで様々な音楽に触れる。2013年、日本における民族音楽研究のパイオニアである小泉文夫氏の没後30年を記念する音楽イベント「Fethno」を企画し、好評を博す。

2014年にはシューレシュ・ラアナーイ氏の日本ツアーに協力、帯同する。

世界の音楽、特に楽器の研究を進めつつ都内を中心に演奏活動を行う。また様々な音楽イベントを企画する。


立岩潤三 HP

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