横浜みなとみらいホール Official BLOG

<オーケストラ Pick Up> 日本フィルハーモニー交響楽団 首席指揮者 ピエタリ・インキネン

2017年2月27日(月) / インタビュー

小クレジット nfh_314 (2)Ⓒ吉田タカユキ.jpg

日本フィルハーモニー交響楽団(以下日本フィル)は19989月を皮切りに、当ホールで年10回の定期演奏会の他、夏休みコンサートや第九特別演奏会など様々な公演を重ねています。

昨年9月に首席指揮者に就任された若き気鋭ピエタリ・インキネンさんのインタビューを中心に、日本フィルの魅力に迫ります。

4-6月コンサートカレンダー掲載記事のロングバージョンです。 


                                                                                                         

◎日本フィルとインキネンさんの出会い

初公演は20084月。東京芸術劇場と、横浜みなとみらいホールでの2公演です。お互いに運命的な出会いでした。楽員たちから是非すぐ再共演したいという声があがり、本番が終わる前に、次の客演の約束をしました。長く関係を持つことのできる若い指揮者を探しているところでもあり、横浜での初共演で、長年の定期会員さんからも多くの反響をいただいたことも大きく、2009年には首席客演指揮者への就任が決定しました。


 

◎インキネンさんインタビュー

小 第302回横浜定期演奏会0R5A1461(photo:Yamaguchi Atsushi)(クレジット山口敦).JPGのサムネール画像

―――日本フィルとは首席指揮者に就任される以前からも繰り返し共演されていますが、どのような印象をお持ちでしたか?

実は就任してはからまだ1プログラムしか共演していないのです(※201612月時点)。しかし、かなり前から互いのことは(演奏を通じて)知っていましたし、出会った当初からの互いの化学反応はすばらしいものだと思っています。日本フィルとはこれまでにも多彩な取り組みを行い、シベリウスでは日本フィル独自のスタイルを一緒に作り上げてきました。今後は首席指揮者として今まで以上に変化していかなければいけないという責任があります。また、組織全体を理解し、組織に関わるすべての問題がより良い方向へと向かうように、あらゆる面から支えていかなければいけないと考えています。お互いのことをよく理解し合い、共に成長し全員で進化することを目指していきたいです。

 

 

―――4月・5月の横浜定期では、どちらもブラームス・ツィクルスとして交響曲を取り上げていますね。

ブラームス・ツィクルスは日本フィルとの長期的なドイツ音楽プロジェクトの一部を成しています。昨年の就任披露演奏会ではワーグナーの作品を取り上げましたが、今後はさらに本格的にドイツ音楽に取り組んでいくつもりです。さらに深く豊潤なサウンドを目指します。それは同時に、他のどの楽団とも違う日本フィル独自のサウンドの確立です。日本フィルの持つ素材を磨き上げ、別の方向に導いていくこと。やるべきことは多く、とても長期的なプログラムですが、私たちはその長い道のりの第一歩を踏み出しました。

ドイツ音楽のレパートリーにおける、日本フィルのスタイルとサウンドの更なる発展にご期待ください。

 

 

―――インキネンさんは、指揮者のみならずヴァイオリニストとしてもご活躍されていらっしゃいますね。

確かに今でもヴァイオリンを演奏しますが、以前ほど頻繁ではありません。もちろん、私のヴァイオリニストとしてのバックグラウンドは、弦楽パートを作りあげていくうえでも特別なツールとなっています。

私が最初に触れた楽器はピアノでした。しかし、音楽学校の試験を受けた時に耳がいいと言われ、勧められたのがヴァイオリンでした。試してみるとすぐにピアノよりも気に入り、自分の楽器だと直感しました。それが始まりです。

 

 

オケ&インキネン@横浜みなとみらいIMG_8808(クレジット山口敦).JPGのサムネール画像

―――横浜みなとみらいホール、そして横浜の聴衆に向けて一言お願いします。

横浜みなとみらいホールは、世界的にも本当にすばらしいホールの一つです。いつも横浜にもどることを楽しみにしています。次シーズンの日本フィルとのドイツ音楽の探究に、横浜の皆様がご参加くださることを心から願っています。






◎楽員から見たインキネンさんは

小 扇谷さん写真(日フィルさんより).jpg

「大きい」音楽を作る方だなという印象です。前任のアレクサンドル・ラザレフさんの強い個性のある音楽とは対照に、大きなスケール感を持ちオーケストラ全体で音楽を「鳴らす」というイメージでしょうか。インキネンさんはヴァイオリニストでもありますから、特に弦楽器には明るく、それが彼の指揮者としての音楽づくりにも大きく影響されているのではないかと思います。一昨年私も彼と2挺のヴァイオリンのための協奏曲を演奏しましたが、実に丁寧な演奏でやわらかめの弦を用いた豊かな音色を聴かせてくれました。細部のニュアンスを追及することももちろんですが、その上で全体を俯瞰する姿勢も大切にすること。インキネンさんと一緒に音楽を作り上げていく中で、全体をつかみ大きなスケールで音楽を見つめなおすことの大切さに改めて気付きました。

 

ソロ・コンサートマスター:扇谷泰朋




ピエタリ・インキネン Pietari Inkinen 20169月より日本フィルハーモニー交響楽団首席指揮者に就任。プラハ交響楽団、ルートヴィヒスブルク城音楽祭首席指揮者。2017年よりザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の新首席指揮者に就任予定。フィンランド出身。ヨルマ・パヌラ、レイフ・セーゲルスタムらに師事。

日本フィルハーモニー交響楽団19566月創立、渡邉曉雄が初代常任指揮者を務める。60年の歴史と伝統を守りつつ、さらなる発展を目指し「オーケストラ・コンサート」、「エデュケーション・プログラム」、「リージョナル・アクティビティ」という三つの柱で活動を行っている。 19735月に第1回横浜定期演奏会を開催、19989月から会場を横浜みなとみらいホール移す。HPhttp://www.japanphil.or.jp/

 

 

*今後の日本フィルの公演はこちらをご覧ください。


〒220-0012 横浜市西区みなとみらい2-3-6

チケット・公演内容について

ホールチケットセンター:
045-682-2000

ホールご利用、その他について

ホール事務室:
045-682-2020

横浜みなとみらいホールは、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団が運営しています。

Copyright(c) MINATO MIRAI HALL. All rights reserved.