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みなと横浜演劇祭2007
新しいステージを迎える、発信型演劇祭

横浜を代表する演劇祭の「横浜アートLIVE」が前回で開催10回目を迎え、今回から「みなと横浜演劇祭」へと名を改めた。
「横浜の演劇人が“俺達はここにいるぞ”という存在証明として始めた『横浜アートLIVE』が2006年の3月で10回目を迎え、ひとつの区切りになりました。最初の10年を第一期とし、その集大成として前回『ど破天港一代』を作ったんです。僕達は初めから“演劇の花開く街横浜”を掲げ、人の流れを演劇に向けたいと思ってやってきました。その更なる実現のために心機一転したという感じですね。」(「みなと横浜演劇祭2007」実行委員・初谷康正さん)

横浜アートLIVE2006 10周年記念特別企画 横浜発演劇製作プロジェクト「ど破天荒一代」2006年3月18日・19日関内ホール

 昨年の「ど破天港一代」から自主製作作品三部作を構想中という実行委員会が、本年メインの公演として上演するのが、岡倉天心を題材にした「海狐~岡倉天心のこころ~」。横浜で生まれ、日本美術に多大な寄与をし、世界へ羽ばたいていった人物をどう描いていくのか、劇作家の野宮安寿さんに伺った。
「天心は人生が波乱万丈すぎて、どこをチョイスしたらいいか本当に困りました。困った挙句、著作を読み漁っていたら「白狐」というオペラ戯曲に出会えた。大変面白いだけでなく、この作品で彼は自らの傷だらけの人生を告白しています。その上これ、まだ1度も上演されていない。著者としては悔しいでしょう…。そこで生まれ変わった天心が、様々な苦労を乗り越えてこのオペラを上演するという芝居を考えました。ただ偉人として顕彰するのではなく、陰の部分も含めてのチャーミングな人間、天心をお伝えできたら嬉しいです」
 この芝居の見所について、演出家のふじたあさやさんからもコメントを頂いた。
「僕は芝居には公共性がなければいけないと思っています。でもそれは有名な役者を呼ぶということではなくて、それぞれの年代が“これは”と思えるようなシーンがあるということ。そういう意味で間口が広い芝居になるようにしたいですね。僕は東京大空襲で焼け出されたあと、横浜に居たことがあったんですよ。その頃の横浜は『食べに行く街』だった。あちこちで白いご飯が食べられる場所だったんです。そして復興してくると今度は『買い物の街』になった。しかし相変わらず文化を享受する街ではないんですよ。元横浜市民として(笑)それは悔しいから、『文化の街』にシフトするための装置としてこの公演を考えています」

 最後に、「みなと横浜演劇祭2007」のこれからを初谷さんに伺った。
「最初の10年間で種をまいて、その種から芽が出たから第二期につながったんです。だったらこの芽を育てて、花を咲かすところまでやりたいです。この10年でつぼみがつけば、第三期で花が咲くかもしれない。だから目に見える形で“横浜で芝居やってるんだ!面白いよ!”って言い続けていたいですね。」
 「海狐~岡倉天心のこころ~」公演、そしてリニューアル演劇祭「みなと横浜演劇祭2007」は横浜からの発信型演劇祭として更に成長していくに違いない。

     





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