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横浜フランス月間・2005の今月は、フランスがらみのイベントが多いが、目をこらすと山手から山下公園の身近な一帯にもフランスを感じられる場所がある。
山手本通りの岩崎ミュージアム(地図)には、19世紀末からフランスで花開いたアール・ヌーボー、アール・デコ様式の工芸品が、常時30点余り展示されている。目と鼻の先の大佛次郎記念館には、大佛次郎が執筆の際に収集したものを中心に貴重なフランスの歴史的資料が多数収蔵されている。 |
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また、元町公園の山手資料館の資料室には、フランス人ジェラールが製造していたフランス瓦の実物が陳列され、フランス軍の駐屯地だったフランス山の先にあるフランス橋の橋台には、旧フランス総領事館のメダイヨン(円形飾り)がはめこまれている。
元町・中華街駅に隣接する駐輪場の上にも、19世紀後半に建てられたというパリの中央市場の地下部分の骨組みが移設されている。設計者の名をとってパビリオン・バルタールといい、今はすっかり塗り直されて、パブリックアートのようだ。
さらに、山下公園に足を伸ばせば、アール・デコの室内装飾に彩られた、かつての豪華客船氷川丸が碇泊している。
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当時、客船のインテリア様式は英国王朝風が主流だったが、氷川丸は1925年のパリの万国博で発表された新様式のアール・デコを採用。当時の流行の最先端だったため、日本のインテリアデザイン界にも新風を巻き起こし、かなり評判になったという。
日本に現存する数少ないアール・デコ様式の内装としては、旧朝香宮邸(現東京都庭園美術館)とともにこの氷川丸はとても貴重なのである。
現在も特別室、一等ダイニングサロン、一等社交室、一等喫煙室などは、当時の内装のまま残っており、照明器具、柱やドア、階段手すりのデザインなどに、アール・デコ装飾を見ることができる。
「喜劇王」チャップリンが横浜から帰国する際に利用したという特別室は、横浜ーシアトル間の片道で当時1000ドル、今に換算すると4000万円という値段。内装、家具、調度すべてが観賞に値するアートといってもいい。
毎週日曜日に開催の「キャプテンツアー」では、 これらふだんは非公開の部屋が見学できるので必見だ。
また、馬車道大津ビルなど、馬車道駅付近にある建築物にもアール・デコ様式が残っている。本町通りに面した横浜銀行協会は、細部にテラコッタ(装飾模様の焼き物タイル)装飾が施されるなど、その代表例だ。
こうしてみると、ほんの数時間の間に、ちょっとしたフランスの香りを体験できる。散歩がてら巡ってみてはどうだろう。 |
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