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創造と森の声

アートと自然が共鳴してできる 心地よい森の空間

 横浜動物の森公園予定地(緑区三保町)で、一風変ったアートイベントが行なわれている。『創造と森の声』と題したこのイベントが始まったのは7年前。以来、地域住民が中心となって実行委員会を立ち上げ、毎年企画を立案。区のバックアップを得て実施されている。
 2004年のテーマは<森のじかん>。四季を通した作品の展示のほか、アーティストによる公開制作やワークショップ、コンサート、子ども探検隊などのイベントが組まれる。

「もともと野外美術展から始まったイベントですが、美術作品のそばに音楽があったらいいなって、音を奏でたり、手入れのために切った木で自分たちも何か創れないかなって考えたり、おもいおもいに過ごせる場をつくったり、それら全部があって森という作品になってるという印象があります」
 実行委員長の菅沼照美さんはいう。何度か作品を出品しているアーティストの石黒和夫さんも、森を素材にすることの醍醐味を、こう話す。

「あちこち歩き回って考えて、虫や鳥の声とか風に木の葉が揺れる音とかを聞きながら作るので、現場に行かないと味わえないようなものが作品の中に加わるんです」
 木の枝や倒木など、自然の中の素材を使うよさもある。
「枝の曲がり具合をどううまく使おうかとか、調整を強いられる。自然と折り合いをつけるというか、素材の形と自分の気持ちが一致したような感じで、それがまたおもしろいんです」
 約10ヘクタール、20分で一周できるほどの広さだが、人のために作られた道はない。表現したいものによって、どこもかしこもステージになるわけだ。
 参加者も初めは地元のアーティストが多かったが、年数を重ねるうちに、老若男女、さまざまな人が訪れるようになった。イベントの前の月には手入れの日があり、草刈りなどをするが、これも自由に参加できる。
「実行委員は企画、運営はするけど、見せる人と来る人という隔たりは作りたくないんです。イベントは足を運ぶきっかけであって、そこでそれぞれが、土や木の感触や木漏れ日の中で過ごす心地よさや、森を感じて楽しんでもらえたらと思います」
 当初は不法投棄のゴミなどもあったが、年々の手入れのせいか、下草も生え、陽も入って森も明るくなったという。
「アートがコミュニティーを作ったというか、自分たちの森で何かしようという意識が育った気がします」
 1月30日(日)には、今年度最後のイベント<ジャジーな森>が開催される。ジャズを聞きながら、透き通った空気を感じるもよし、季節とともに少しずつ朽ちていった作品を眺めるのもよし、なかなか味わえない森の風景に出会えるだろう。
市内には「市民の森」が数多く保存されている。今後の広がりを期待したい。
 


創造と森の声 2004 「森の時間」

<ジャジーな森>
1/30(日)10時~15時
◎ 森のフィールドトリップ
◎ 料理を囲んで作家と交流会
◎ ジャズ演奏
〈会〉横浜動物の森公園予定地(緑区三保町)
〈¥〉無料。直接現地へ。雨天の場合は翌週。
〈問〉実行委員会委員長(菅沼) 045-982-2273



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