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基調講演「創造性が都市を変える」
ピーター・ホール(「世界都市」概念の専門家、イギリス)
1932年生まれ。ロンドンにあるバートレット都市計画大学(The Bartlett School of Planning)で教鞭をとっており、首都圏計画や「世界都市」の概念の専門家として知られ、世界都市に関する多数の著作がある。「文明における都市、文化。技術革新、都市秩序」の大著により、現代の創造都市研究を切り拓いた第一人者。「文化と産業の創造性」を基軸に人類の歴史を代表的な都市の歴史から分析している。
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パネルディスカッション1 「社会システムとその変革」
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コーディネーター:加藤種男
終わりの見えない経済の低迷、成長の時代から撤退の時代へと、都市をとりまく環境は大きく変化した。こうした時代における都市のビジョンを語る以前に社会システムそのものがどうあるべきか真剣に語る必要があるだろう。創造性のある社会を構築していくために必要とされる社会システムについて議論する。 |
【パネリスト】 |
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ピーター・ホール
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(基調講演に引き続き) |
モンテ・カセム
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(スリランカ出身の研究者。マレーシア経済学会終身会員。学校法人立命館副総長、立命館アジア太平洋大学長) ほか |
青木 保 |
(文化人類学者・前文化庁長官。青山学院大学大学院特任教授。) |
伊東 豊雄 |
(1965年東京大学工学部卒業。主な作品に「せんだいメディアテーク」など。日本建築学会賞、ヴェネツィア・ビエンナーレ「金獅子賞」、王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル他受賞。) |
野田 由美子 |
(横浜副市長) |
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パネルディスカッション2 「首長会議〜都市のみらいを語る」 |
コーディネーター:北沢 猛
【パネリスト】 |
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フォルカー・シュタイン
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(フランクフルト副市長 公安・治安・防災部門責任者) |
林 祟傑
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(都市デザイナー 台北市都市発展局) |
ローラン・トロンタン |
(リヨン行政区 経済・創造産業顧問) |
森 源二 |
(金沢市副市長) |
篠田 昭 |
(新潟市長) |
金田 孝之 |
(横浜市副市長) |
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分科会 |
T クリエイティビティと市民・アート
T-1 学びのカタチを創造する
コーディネーター: 松尾 子水樹[NPO法人 STスポット横浜 理事]
芸術が果たす教育的な意義を考えるとき、学校と芸術機関との官民パートナーシップの拡充などの政策は、いま世界的な潮流となって動きつつある。そのなかで、私たちは、地域や学校で、文化資源の創造的活用ができる社会をめざし、学ぶことが楽しく、豊かで、満足のいくものであるような「学び」の新しいカタチを探している。地域にある事物を、人々が学習活動や楽しみのために用いることができる資源に変換するための、創造性を持った仕組みづくりとはどのようなものなのか探り、いま求められている新しい「学び」のカタチを議論する。 |
T-2 アートイニシアティブの未来を語る−創造界隈事業の総括と展望
コーディネーター: 吉本 光宏[創造都市横浜推進委員会 委員長|(株)ニッセイ基礎研究所]
横浜市の創造都市政策の最初のプロジェクトとして2006年にスタートした「創造界隈の形成」事業は、BankART1929やZAIM、急な坂スタジオ、黄金町バザールなど、行政とアートNPO等とのパートナーシップによって、クリエイティブシティ・ヨコハマの核プロジェクト、アイコンとして大きな成果をあげている。このプロジェクトを、今後どのように持続・発展させていくのか、その成果は、どのように市民に還元されるのか、国内外のオルタナティブなアートスペースの主宰者が集い、課題を共有しながら、アートイニシアティブの未来を語り、国際的なネットワークの構築と協働プロジェクトの立ち上げを目指す。 |
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U 縮退の時代の都市戦略とクリエイティビティ
U-1 都市の文化とイメージ戦略
コーディネーター: 白土 謙二[(株)電通 執行役員]
欧州文化首都の成功に見られるように、文化の力によって都市のイメージを変革し、交流人口の増加によって都市が再生される事例が増えつつある。都市間競争の時代において、都市のイメージ戦略が必要とされている。また、欧米都市におけるシビックプライド醸成の取り組みにみられるように、都市のイメージ変革は都市への愛着、新たな市民意識の醸成にもつながっている。ここでは縮退の時代に必要とされる都市のイメージ戦略について議論する。 |
U-2 地域の産業とデザインの可能性
コーディネーター: 橘田 洋子[デザインディレクター|Citrus主宰]
ある規模を持った都市の地域産業は、業種も広範囲かつ複雑である。そんな中、産業構造の転換期において、クリエイティブな産業は新たな都市経済のけん引役となりうるのであろうか。EU、アジアそして国内の様々な分野の事例や実情を紹介把握し、創造性なかでもデザインを原資とする地域産業の可能性とその未来について議論する。 |
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V クリエイティビティと都市ビジョン
V-1 コミュニティ再生とクリエイティビティ
コーディネーター: 岡部 友彦 [コトラボ合同会社 代表]
世界中で社会・地域問題に対し、社会起業家など、 これまでとは異なった手法で活動が行われている。創造的な発想で問題に立ち向かう活動は、それ自体からも学ぶことは多いが、活動を支え、広げていく基盤や仕掛けを共有し、模索していくこともまた重要である。創造的な活動が自然と生まれてくる雰囲気や環境とはどのように仕掛けるのか。また、どのような組織体、ネットワークを創ることが必要なのかなど、各国での現状を踏まえ議論を行う。 |
V-2 文化の空間戦略
コーディネーター: 鈴木 伸治[横浜市立大学 ヨコハマ起業戦略コース 准教授]
成長の時代から、縮退、成熟の時代への転換期を迎えつつある現在、新たな都市構造や産業構造に適応した都市ビジョンがもとめられている。近年の港湾都市のウォーターフロント開発で、これまでの港湾地区や工場地帯を土地利用転換し、文化施設や新たな産業空間の複合ゾーンと転換している例からもわかるように、新たな都市のビジョンには明確な文化の空間戦略が必要とされている。本分科会では、これまでとは大きく異なりつつある都市のビジョンにおける文化の空間戦略について議論する。 |